月経前の極度の情緒不安定な状態で受診した33才の女性、Iさんのケースです。Iさんには現在1才6ヶ月の息子がいました。
Iさんによると、4年前に地下鉄に乗っていて、過呼吸となってから、電車に乗れなくなりパニック障害と診断されたものの、その後は落着いていたそうです。
しかし、昨年から吐き気やめまい、頭痛、極度の冷えで倒れ、再び過呼吸となり、今年に入ってから月経がきた後は、さらに月経痛、情緒不安定がひどくなったと言います。
「夫や子供の言葉がプレッシャーとなり爆発してしまうんです。」とIさん。
このため、精神科を受診したものの、症状は改善されるどころか、次のような状態になってしまいました。
・うつ病、強迫性障害、パニック障害と診断されて抗うつ剤を処方されたが、ボーとして起きていられなくなった。
・今でも子どもの泣き声を聞くと、自分も泣きたくなってしまう。
・夜も眠れず突然動悸がして目が覚める。
Iさんが当クリニックに来られたのは、会社の上司の奥さんが当クリニックで良くなったと聞いたからだと言います。
そこでまず、症状出現のきっかけや、その頃に環境などの変化がなかったかを聞いてみました。
すると、昨年現在のマンションに引っ越してきてからということがわかりました。
「離乳食を作り始めて、キッチンに立つ時間が多くなってから症状が出始めた」とIさん。
夏でも、身体が寒くて冬の格好をするほどで、それからどんどん吐き気や目まいを覚えるになり、お子さんに対しても1才で授乳を断念。
さらに、今年に入って月経がきたら情緒不安定になり、手足のしびれや過呼吸を起こすようになったと言います。
「調理器は何を使っていますか?」
「IH調理器です」
さらに、子供の夜泣きが夏くらいからひどくなり、1時間半おきに目が覚めるようになったというので、この経過だけ聞いても、まさに典型的な帯電障害だとわかりました。
「あなたは、うつなどではありません。話を聞いていると電磁波が原因ですね」
「やっぱり! 私もIH調理器が合わないから、自分でもそうだと思っていました」
本人も薄々は気づいていたようです。
そこで身体電圧を測ると、0.78V/m。やはり高い数値です。
アーシングをしながら話をし始めると、すぐにIさんの身体に反応がありました。
「さっきまで頭痛で大変だったのに、急に楽になりました。不思議~」
「身体がポカポカして汗が出てきました。上着を脱ぎたくなるくらいです」
と頬を紅潮させるIさん。
このように、帯電障害の診断、治療はとても簡単です。
原因がはっきりすれば、後は身体の静電気を抜いてあげればよいのです。
そして、家での注意点をアドバイス。するとIさんは、
「謎が解けてすっきりしました!」と、とても喜んで帰られました。