地震の前に体調が悪くなるFさん

Fさんは、総合商社でパソコンにデータ入力を担当している36才の女性です。

めまいと動悸がするとのことで漢方治療を希望して受診されました。

「以前も買い物中にめまいがしてしゃがみ込むことがあったのですが、最近はふらふらして一人で歩けなくなってしまいました。仕事をするどころじゃなくなり、会社を退職したばかりです」

さらに話を聞いてみると

「朝10時すぎとか13時とか、不思議と一日の決まった時間に体調が悪くなるのです。その時間になるとチリチリチリと何かが刺さるような雰囲気になります。そして、それがまとわりつくような感じがして、今度はイライラするのです。そして、その後がっくり疲れがきます。頭がもうろうとして来て、タオルに漂白剤をつけてすすぐのを忘れたり、歯磨きチューブと洗顔クリームを間違えたり、普段は絶対しないことをしてしまうのです。その時間過ぎたら大丈夫なのですけど。」

これは電磁波過敏症の症状で、そのビルのパソコンや家電機器の使用などで電磁波が増える時間に一致して体調が悪くなっている可能性があります。

Fさんの体表の電場を測定すると106V/mとやはりかなり高いです。

アースシートに載ってもらうと「足の裏がジワーとします」とすぐ反応がありました。

そこで、漢方の半夏白朮天麻湯を処方して、家ではアースシートに載ってもらうことにしました。

その後はだいぶ元気になり、めまいで動けなくなることはなくなりましたが、まだ時々体調が悪くなるようです。そこで、現在住んでいるアパートの部屋を調べてみると、外部からの電磁波がかなり強いことがわかり(後に廊下に設置されたWi-Fiが原因とわかりましたが)、たまたま空いていた別の部屋に移りアーシングをすることで、症状は徐々に改善して、散歩に出られるようになりました。

あるとき「先生、変なことをいってもいいですか?」というので聞いてみると、

「じつは、何かチクチク感じるなという時の後には必ず地震がくるのです。熊本の時も  何か具合悪いなと感じた後に震度5-6の大きい地震が来たのです。」

Fさんがつけていた日記を見ると、確かにひどい体調不良の後には地震や噴火が起きています。

「この能力は、磨けば地震予知に使えますね」

「どこで起きるかはわからないので役に立ちませんし、こんな能力ほしくありません!」

実は、電磁波過敏症の患者さんには何人も噴火や地震を予知できる人がいます。

地震の前に、野鳥や野生動物がいなくなるという話がありますが、同じように電磁波の変化を感じて移動しているのではないでしょうか?