静電気とは何でしょうか。
電気が流れているとき、電流は、プラスとマイナスの電子が動いている状態なのに対して、電子が動いていない状態を帯電と言い、帯電状態で物体同士を離すと両物体の表面に静電気が生じる、それが静電気の正体です。
紙やプラスチック、化学繊維などは電気を通しにくく、そのため静電気が溜まりやすいわけですが、この静電気は、電気を通すものに触れることでアース(放電)されます。
たとえば化繊でできた下着や洋服をたくさん着込んだまま、乾燥した冬場にドアノブを触った瞬間、身体に溜まっていた静電気が放電されてバチッバチッとくる、あの嫌な現象が発生するのです。
要するに、電気を通しやすいものに触れない限り流れていかない、だから静電気というわけです。
では、なぜ帯電が起こるのでしょうか?
その理由を知るには、導体が電磁波線の中に置かれると、電流が発生するという中学校で習った「フレミング右手の法則」を思い出す必要があります。
もし人間が地面に裸足で立ってアーシングができるなら、電流は即座に大地に流れていってしまいます。
しかし私たちは靴を履いているため、大地と絶縁された状態で生活しているので、行き場のない静電気が身体に溜まって帯電してしまうのです。
帯電の量は、周囲の電磁波を浴びている量と、個人の放電する量によって決まります。
つまり、電磁波が多く飛び交っているところにいれば、それだけ帯電量は増加します。
一方、たとえば汗をかきにくい人や、高層階の住宅や職場や、乾燥しやすい今の住環境で暮らしている人は、放電しにくいため静電気が溜まる傾向にあります。
また、血液が酸化していると静電気が溜まりやすく、男性より女性のほうが溜まりやすい傾向にあります。