先進諸国では、人工的な電磁波は「Electromagnetic Smog(電磁波スモッグ)」とも呼ばれ、環境問題として位置づけられています。
過去50年以上にわたって、さまざまな国際機関や研究機関が人工電磁波の人体に及ぼす影響について調査研究を続けています。
特に、環境先進国の欧州では、2009年に欧州I委員会において「電磁界にかかわる健康に関する報告書」と題する議会決議が採択されています。
そして、スウェーデンは電磁波に対して世界で最も厳しい基準を持つ国のひとつです。スウェーデンではすでに1980年代、コンピュータから放射された電磁波によって起こったと考えられる皮膚症状(灼熱感・発疹・刺痛など)や神経症状(頭痛・ストレス・睡眠障害など) が大きな問題となり、その結果、政府がコンピュータのモニターから放射される電磁波を規制する法案を発表し、これが世界で最初の電磁波規制法となりました。
その結果、スウェーデンではすべてのコンピュータにアース(接地)を取ることが義務付けられ、アースを取っても電場を削減できないモニターに対しては、厳しい規制が設けられました。そして、現在ではすべての家電製品にはアースが取られており、規制をクリアした製品以外の販売は許可されないことから、企業も厳しい電磁波規制基準に則った製品作りを行っています。 住宅や公共施設の設計も、電場(界)は25V/m以下、磁場(界)は2.5mG以下という安全基準に準じていて、長期にわたる影響を低減するために電磁波フリーのエリアを作るなどの対策も行われているそうです。