身体を適度に動かすと、気持ちいいですよね。身体がほぐれて、気分も爽快になります。
身体を動かすことは、心身を整えてくれるとても有効な方法です。
現代は便利になることで、身体を動かす機会が減ってしまいましたが、最近身体を動かしていないなと感じたら、暖かくなったこの季節に、ぜひ身体を動かしてみてはどうでしょうか。
▮人間は動物
人間は、動物と言われるように、動くように身体ができています。
身体を動かすことで、全身がほぐれ、全体が整えられます。
ただ、本来動くようにできているものなので、使わないでいると鈍ってしまいます。
それが、「運動不足」という状態です。この状態が長く続くことで、身体が固くなり、様々な不調へとつながっていくことがあります。
しかし、逆を言えば、身体を動かすことで、多くの症状は改善されるということになります。
その人の状態によって、身体の動かし方は変わりますが、まずは基本の身体を動かすということからはじめてみるのがおすすめです。
▮「運動」は自発的な健康法
運動は、マッサージなどのように外から働きかけるというよりも、身体の中から起こる健康現象と言えます。筋肉が動き、内臓も動き、血流・代謝が促進されます。中から変化するというのは、ダイレクトに、しかし繊細に身体に作用していきます。
▮身体を動かすことで得られる身体の変化
それでは、身体を動かすことで、どんなことが起こるのでしょうか。
・筋力の増強
まず、筋肉を使うので筋力が鍛えられます。筋肉は、身体を動かすことのほかにも、姿勢の維持にも関わっています。身体全体を動かし、身体を支えるパワーがついていき、また体力もついていきます。
・血流が促進される
また筋肉が動かされることで、血流の促進にもつながります。心臓から血液を送り出すのは、心臓のポンプ機能が大きいですが、末梢(身体の各所)から心臓へ戻ってくるには、身体の筋肉の力を借りて戻されます。特にふくらはぎなどの足の筋肉は、血液を戻す力が強いので、ここがしっかりしていると、むくみなどの症状も起こりにくくなります。
・代謝がアップする
筋肉の動き、血流が促進されていくことで、代謝も促進されます。隅々まで、血液が届けられて、エネルギー効率もよくなるので活発になります。頭や内臓への血液の供給もスムーズに行われていきます。
・心を和らげてくれる(ストレスの解消)
身体を動かすと、気持ちがスッキリします。身体を動かすことでストレスが解消されてリフレッシュするからです。気持ちが落ち込んでいる時、考えがまとまらない時、気持ちがモヤモヤする時はまず身体を動かしてみましょう。特に頭(考え)で行き詰った状況の時は、身体を動かすのが一番です。さらに緑の多い場所であれば言うことはありません。
▮どんなふうに運動をしていけばいいの?
「運動」といってもいろんなものがあります。
ジョギング・筋トレ・スポーツ・気功・ヨガ・呼吸法・ダンスなど
大事なのは、自分に合った運動法を行うということです。
いくら効果的と言われるものでも、ハードな動きで続けることができなくなっては、元も子もありません。
最初は、興味のあるもの、自分が楽しくできるものから始めてみるといいかもしれません。
▮全身運動がおすすめ
身体は、いつも精密にバランスを取って身体全体を支えています。一つの動作をするだけでも、全身の複数の筋肉が均衡を保ちながら動いています。そのため、身体全体を使うことを意識して行っていけば、筋力・代謝のアップと同時に、身体全体のバランス(身体の連携)も鍛えることができます。
子どもは小さい頃、全身を使って全力で遊びますが、もしかすると、この時に全身を使うことで、身体の使い方を学んでいるのかもしれません。
また、身体全体を使って運動していけば、全身の筋肉が少しずつ分散して身体を支えるので身体にかかる負担も少なく行えます。
▮継続すること
「継続は力なり」と言いますが、1日に長い時間を行うよりも、1日に短くても継続して続けることが大切です。
自分の負担にならないようなやり方がいいと思いますが、うまくいかない時は、一つずつ工夫していくといいかもしれません。最初から完璧にやろうとすると大変ですが、自分のできるところからはじめれば、意外にできてしまうことも多いと思います。
▮過度な期待をしない
なにか目標を定めて行うとき、自分の頭の中には「理想の状態」が思い描かれます。その多くは、高く設定されることがほとんどです。その状態を達成できないことがストレスを生んでしまいます。
大きな目標よりも、小さな目標を設定して、積み重ねていけば、やがて大きな変化になります。小さな成功体験を積み重ねることで、自信にもつながって、継続もしやすくなります。
もちろん、大きな目標を立てるのが好きな場合は、その方法でも大丈夫です。
大きな目標・小さな目標、自分の好きな方を選んでみてください。
▮身体を動かせない場合
ケガや病気などの理由で、身体を動かせない場合は、無理に動かす必要はありません。ケガや風邪などの場合は、お休みが必要なサインであることもあるので、しっかり治すことに務めましょう。
ストレッチや簡単な動きなど、ケガの部分に負担をかけない方法(動作)であれば、適度に取り入れていくといいと思います。
慢性的に腰を痛めているなど、うまく身体を動かせない場合は、まず負担なくできる動作から始めてみましょう。腕を振るだけでも、自分で手の届くところをマッサージするだけでも効果的です。少し改善したら、もう少し大きい動作にしたり、状態に応じて変えていくといいと思います。
▮散歩
散歩は、昔から万人が実践する健康法です。
身体にかかる負担が少なく、それでもゆっくりと身体を活性化してくれます。さらに、気持ちにかかるプレッシャーがほとんどなく、むしろ気持ちを穏やかにしてくれます。
目的地や目標を定めて行う方法もありますが、もしできるなら、緑の多い場所で、周りの景色を見たり、気負いせずにリラックスして緩やかに行うのがおすすめです。
▮趣味・遊び
自分に遊びの気持ちがあると、楽しんで行うことができます。趣味であれば登山やガーデニングなど、遊びであれば、ダンスやスポーツもいいかもしれません。
▮気功
気功は、東洋医学の理論や自然の法則性を組みこんで、心身を効率的に鍛えることができるようにつくられた方法です。
一人~複数人で行うことができ、場所を選ばずにどこでも行うことができます。
そして、子供から年配の方までできる動作で構成されています。
また、自分の状態に合わせて、動作の度合いを調整できるので、自分のペースで行うことができます。
▮運が動く「運動」
僕は、「運動」というのは、自分の「運」を「動」かす力を持っていると思っています。
それは、運動をすることで、基礎となる身体が変わり、身体が変わることで心が変わり、身体と心が変わることで行動が変わっていくと思うからです。
何かを為すという意志も時には必要ですが、まずは運動で基礎となる心身をつくっていくのもいいかもしれません。
基礎ができれば、すべてのことに影響していきます。さらに、運動は自分のできる範囲からはじめていけるので、誰でもできる方法です。
ぜひ自分の人生をも変えるかもしれない「運動」をみなさんもやってみてはいかがでしょうか。
文章:シュンセイ
〇呼吸法
>>西野流呼吸法
>>ディジュリドゥ健康教室
〇中国気功(説明ページ)
>>中国気功