気功は実践していくことで、心身の変化が起こります。
気功によって起こる変化は、緩やかな変化であり、連続した変化です。
それは「自然の変化」と同じで、四季が移り変わるようにゆっくりと、でも力強く変化していきます。
今回は、気功を行うことでどのように変化が起きていくのかを書いてみたいと思います。
▮気功の変化は四季の移ろいに似ている。
気功は、自然と調和(バランス)していく方法なので、気功で起こる変化は、四季が移ろいでいくように、自然にゆっくりと起こっていきます。
四季は、大きな変化ですが、一定のリズムを持ちながら、緩やかに変わっていきます。
春になれば日に日に暖かくなり、夏になれば日に日に暑くなり、秋になれば日に日に涼しくなり、冬になれば日に日に寒くなります。
一度に大きな変化が起こるというよりも、小さな変化の連続によって大きな変化になっていくという形です。
▮「大きな変化」と「小さな変化」
「大きな変化」は、「大変」と書くように一気に変化が起こります。大きな変化はパワーがあり、大きく変わる反面、荒さがあり、繊細なところのバランスまで行き届かないことがあります。
それに対して、「小さな変化」は、「小変」と書くように、一度に大きな変化はできませんが、とても繊細に変化することができます。それは、小さな変化の積み重ねなので、状況に合わせて変化していくことができるからです。こちらは毎回小さな変化なので、負担を少なく行うことができます。
▮「継続」が大切な理由
「継続は力なり」と言われるように、気功はこの「継続」がとても大切になります。それは、この「小さい変化」を積み重ねていくためです。
また、時間をかけるということもとても大切です。「丁寧に行う」ことで、「いまここ」と言われる自分の中心に意識を置くようになれます。それにより気功の効果も深くなります。
「塵も積もれば山となる」というように、小さな粒子(変化)は集まれば、大きな山(力)になります。
また、山が小さな粒子が集まってでできていることを知っていれば、柔軟性も生まれます。
▮「小さな変化」に気づくこと
気功は、この「小さな変化」に意識を向けていくことが大切になります。
このような意識になっていくと、普段気づかないような変化にも気づけるようになっていきます。
そして、自分が常に変化していて、常に新しい自分(同じ自分がいない)だということに気づいていくこともできます。
常に新しい自分ということは、いつでも自分のあり方を変えられるということです。
そうすると、「変わらない」という意識が「変わることができる」という意識へと変換されていきます。
また、自分の内面の変化に気づけるようになっていくと、楽しさも出てきます。
自分の中に楽しさを見出せるので、退屈や寂しさなどを感じにくくなっていきます。
ちなみに、ここで意識を向けるのは、前向きな変化に意識を向けることです。自分が感じられるどんな小さなことでもいいので、自分が喜ぶもの、安心するもの、楽しいもの、ワクワクする変化に意識を向けてみてください。
▮「大変」「小変」は自分の選びたい方を選ぶ。
ここまで、「小変」をおすすめして書いてきましたが、決して「大変」がよくないということではなく、最終的には自分の選びたい方を選ぶのがいいのだと思います。状況によって「小変」が好きという人もいるし、「大変」が好きという人もいます。
山を一歩一歩踏みしめて登るのと、最初から頂上に向かって全力で登るというくらいの違いなのかもしれません。
時には、お試しのように「大変」に直面することもあります。
そんな時は、自分の力量に合わせて「大変」で向き合っていくか、「小変」の積み重ねで向き合っていくかを選んでいくといいのかもしれません。
今日も健やかな一日でありますように。
「気功話」は、クリニックで気功教室を開催しているしゅんせいが、これまで気功を行った経験の中で感じたことや考えたことを書いていきます。もしかすると、他の方と表現・解釈・捉え方が違うこともあるかもしれません。その時は、ご自身が参考にしたい方を選んでください。
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