今、自分たちに出来ること。

東日本大震災が起きてから、早くも一カ月が経ちました。
突然襲った東日本大震災、そしてそれに伴うまさかの原発事故。
この未曾有の自然災害と未曾有の人的災害。
私たちが愛した三陸の美しい風景があっという間にがれきとなり、
チェルノブイリに匹敵する事故により多くの人たちが住む場所を失なう、
この現実に直面したとき私は、非常に大きな衝撃を受けました。
そしてもう何もしたくないような脱力感を感じました。
これは私だけでなく日本中の国民が感じたことだと思います。
いま、私には何かすべきことがあるはずだという思いから、
1年前から予定していた響きの杜クリニック恒例の
中国医療体験ツアーは中止になりました。
なんとか被災地を応援したい、
この出来事から何を学んだらいいのか、
いま自分に出来ることは何か、
様々な思いが交錯しはっきりと結論が出ないまま
しばらく悶々としていました。
それから一カ月、様々な情報を知る中で、
漸く私の中で一つの答えが見えてきました。
今回の大災害は、
自分たちの繁栄のためだけに地球のエネルギーを独占し、
この地球上のかけがえのない仲間である
動物と植物を傷つけ破壊してきた
われわれ人類に対する自然からの強烈な警告です。
原子力は一度暴走したらもう手に負えない
人類にとっては危険きわまりないものです。
と同時に大きな利権を生み出す道具であり、
世界征服につながるとても魅力的な武器でもあるのです。
一部に人間の思惑から原子力の
平和利用、安全神話、クリーンエネルギーという
キャンペーンが幾度となく繰り返され、
電力需要の逼迫による不便という脅しも加わり、
私たちは安易な気持ちで原発の建設を容認してきました。
このような状況を導いたのは私たち一人一人の責任でもあります。
そして今私たちは、
解決の見通しもたたず放射能を出し続ける福島第一原発と
さらなる大地震がおこる可能性のある現実
という崖っぷちに立たされています。
ただひとつ確実なのは、
浜岡原発や日本海側の原発で事故が起きれば
日本の大部分が放射能に汚染されること、
そして小さな島国に住む日本人には逃げ場がないことです。
自分たちに出来ることは、ただちに原発を止め、
今までの行いを深く反省すること、
そして本当に豊かな美しい日本を再生するための方法を
一丸となって模索することだと思います。
そのために出来ることを、考えていきたいと思います。