第5回日本先制臨床医学会

院長BLOG

先日京都で開催された第5回日本先制臨床医学会に参加してきました。

現在、国民皆保険制度により全ての国民が高いレベルの医療を享受できるという理想的な医療環境が実現されている一方で、皆保険制度に伴う標準治療の固定化や混合診療禁止のルールなどにより、標準治療と先端医療・補完代替医療などを組み合わせた統合医療が実践しにくい環境にあります。

このため有効な治療法が定まらないがんや難病患者に対するより効果的で効率の良い治療法の実践と新たな治療法の開発が急がれます。
日本先制臨床医学会は、自由診療で統合医療を実践しているクリニックの臨床医が中心となって設立された学術団体です。

今回は「新時代に向けた新しい予防・治療」とのテーマのもと大会長の桐生大学准教授川上智史大会長が、さまざまな環境問題から今後は統合医療の得意な予防に重点を置くことの必要性を強調されていました。

また田中善先生が実践されている先制・統合医療の紹介や、白川太郎先生により健康長寿のためにはミトコンドリア活性をあげることや腸内環境の改善が必要なことが提示されました。田中紘一先生からは統合がん治療が取り組む医療の紹介と本格的な統合医療病院の設立構想をお聞きし心が熱くなりました。
そのほか学びの多い講演が続き明日からの診療に役立てたいと思います。

来年の第6回大会は、10月7日~8日に札幌で開催され、私が大会長を勤めさせていただきます。テーマは「近未来の医療を先制する~最先端医療と代替医療を統合する~」として、先端医療・標準医療・代替医療を統合した医療の展開に触れていきたいと思います。