令和三年、新年のご挨拶、そしてこれから。

あけまして、おめでとうございます。
お陰様で響きの杜クリニックは開院15年目になりました。

思えば、18年前に健康だけが取り柄の自分が突然の脳内出血に倒れ、これからどれだけ医師として元気に働けるのだろうと思い至り、それまで自分の中に漠然とあった理想の医療を実現するために予定になかった開業を決意したところからクリニックがスタートしました。

そして書店で偶然に手にした天外伺朗氏の「こんな病院がほしい」という本で提唱されていた「病さえも意識の成長進化のための気づきであるととらえる医療(ホロトロピック医療)」こそ自分の目指す医療であることを確信したのがついこの間のようです。

人間の誕生から死まで生涯を通じて健康をサポートするホロトロピック・センター構想は、大好きなジョン・レノンのイマジンの世界が重なり私の目標になりました。

そしてホロトロピック(宇宙的)な視野から見た世界は、響きあい、共鳴、調和であることから、響きの杜クリニックと名前をつけ、「こころとからだ、ひととひと、人と環境、全てが響きあった時に、本当に健康になることができる」を理念に統合医療を行ってきました。

15年間でそれなりの成果を出すことが出来、また患者さんたちから沢山の気づきをいただき、私自身も少し成長させていただき心から感謝をしています。これからも引き続きクリニックの成長進化に向けて頑張ります。

さて、最近の診療で強く感じるのは、本当の意味で病気を治すためには本人の置かれている生活環境、社会環境そして自然環境まで配慮する必要があるということでした。

患者さん自身が病の原因と意味に気づき、自らの環境を変えていくことのサポートをすることこそ医者の本来の役目であると考えます。

そして長島龍人さんの「お金のない国」や、アズワンネットワーク鈴鹿コミュニティとの出会いの中で、人間自身が作っている観念、常識、規律などから解き放たれた社会こそ、本当の健康を生み出す基盤であることに気づきました。

まさに団塊の世代が後期高齢者を迎える2025年から始まる地域包括ケアシステムでは、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることのできるように住まい、医療、介護、予防、生活支援の確立が求められています。

しかし、医療過疎の進んだ北海道では、住み慣れた地域で従来の病院でのサービスを受けることは難しい状況にあります。

このような中で地域の住民の健康を守るためには、従来の西洋医学だけでなく補完代替医療を加えた統合医療のサポートが不可欠になります。

このような背景もあり、昨年7月に札幌市を一望に見渡せる石狩丘陵にある廃校の利活用の募集をきっかけとして、ここを舞台に新たなコミュニティを作ることにしました。

そして新たに一般社団法人「北海道統合医療協会」を設立し、ひびきの丘プロジェクトを立ち上げ石狩市に働きかけた結果、幸い施設と土地を購入できることが決まりました。

〇ひびきの丘プロジェクトの理念と方針は次のようになります。
① 地域の住民を含めた互助を活かし、病気の予防につなげていきます。
② 統合医療を中心に、自然と共存した環境の中で病気を根本から治癒に導きます。
③ 地域包括ケアに対応できる統合医療施設を作ります。
④ 医食住が保証された環境で自己実現ができるコミュニティモデルを目指します。
そして具体的には、以下のことを計画しています。

・第一期事業 「食による健康づくり」で、経営基盤の安定化と自立を図る
Ⅰ きのこ(キクラゲ)栽培(農福連携・一人親家庭)
Ⅱ 有機野菜、菊芋、生薬栽培と加工
Ⅲ 食を学べるレストランの開設

・第二期事業 「学びと代替医療」で心と体を健康に
Ⅰ 学びと分かち合いの活動拠点
Ⅱ アーユルベーダ
Ⅲ 断食療法・中国気功・呼吸法
Ⅳ 施術・心理療法(カウンセリング)など

・第三期事業 「地域に根ざした統合医療ネットワーク」を構築する
Ⅰ 地域の健康管理
Ⅱ クリニック・訪問看護ステーションの開設
Ⅲ 石狩市の委託窓口など

今は、ゼロからのスタートであり皆さんのお力を借りながら一歩一歩進んで行きたいと考えています。是非ご協力いただけると幸いです。

これからの道のりは遠いですが、最終的にはそれぞれの異なる役割をもった組織が有機的につながり全体が1つの意思を持った生命体のように行動し、個人の能力をも凌ぐ創造力と適応力を発揮して自己実現のできるコミュニティ(ティール社会)を目指しています。

今までの経緯についてはフェイスブックグループ「まちづくり統合医療」をつくり、逐一情報を発信していますので、一緒に考えていただけるとうれしいです。

最後に、本年も、ますます邁進していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。