今回、震災被災者の医療支援を行うに当たり、
チーム響きの杜には、実はもう一つの目的がありました。
それは、お金の絡まない本当の医療をしてみたいということです。
本来の医療や病院のルーツは修道院の慈善事業にあります。
それが現代のお金を介した契約に基づいた医療、
いわゆるサービス業としての医療になるに従って
本来の医療は成り立ちづらくなっていると感じています。
響きの杜クリニックでは、受診された方が
元気を取り戻すための出来る限りの医療を提供したいと考えています。
そして保険診療に基づく西洋医学的治療だけでは間に合わず
様々な代替医療を紹介しています。
保険診療は3割負担で済むため、
あまりお金のことを考えずに診療が出来るというメリットもあります。
一方、代替医療は、漢方を除き保険が効きません。
そのためその都度内容と値段を説明しなければなりません。
中国気功(無料)
呼吸法(500円)
ヨガ(1000円)
薬石浴嵐の湯(1000円)
と値段を抑えていますが、
それ以外はそれなりの値段がかかります。
保険診療に慣れていると
5000円以上の代替療法を「高い」と感じる方が多いようです。
また中には高い治療を押し付けられているととらえる方もいます。
医療にお金が絡むとどうしても
医療の基本である信頼関係に影響が出るように感じます。
さらに自費診療と保険診療の混合診療は固く禁じられているため、
自費診療を行う時には日にちを変えて行う必要があります。
このような状況の中で代替医療を提供する大変さをいつも感じています。
今回の被災地の医療支援では、すべての医療が無料です。
ということは心置きなく代替医療を提供できる理想の環境にあります。
避難所を回るにあたり、さまざまなアイテムを用意しました。
西洋薬
プラセンタ注射
無痛整体
刮痧
TFT普及用のフライヤーと掲示ポスター
肌の乾燥を防ぐためにクリニックで調製したアロマジェル
北海道自生のセントジョーンスワートを抽出したマッサージ用オイル
バッチフラワーのレスキューパステル
肌にやさしいシャンプーやリンス、スキンローション
乳製品抜きの手作りクッキー
北海道被災者受け入れ支援ネットワークの紹介チラシとポスター
など
最終日は、山田地区の避難所を回りました。
まだ多くの被災者が収容されている山田北小学校を中心に
お金の絡まない医療を提供することができました。
お金が絡まないとお互いに心がふれあって治療効果も上がります。
治療や施術が終わると、被災者の皆さんは
「本当にありがとうございました。」といわれます。
「わたしたちはこんなことしか出来ずに申し訳ありません。大変でしょうががんばってください。」
とスタッフがいうと、皆さん涙を流されお互いに心が熱くなります。
このような医療が日常的にできればどれほどいいだろうかと思いました。