日昇館

ミーティングが終わり
今日の宿泊は宮古にある民宿の日昇館です。
到着したのは、午後8時を回っていました。
このあたりは港から近く津波の被害の大きい地域です。
幸い火災は起こらなかったものの
向かいの交番は、ほとんど崩壊していました。
日昇館も、一階が損壊しブルーシートで覆われていました。
玄関はコンパネが打ち付けており
呼び鈴もなく電話も通じません。
二階の明かりがついている部屋に、
外から大声でしばらく呼び続けて
ようやく開けてもらうことができました。
水は出ませんが電気は通っており、
部屋は快適でした。
チーム響きの杜では、いざというときは
野宿ができるようにテント、食糧、調理器具を準備しているので
室内でゆったりとした夕食をとることができました。
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翌朝、おかみさんから、津波の時の状況をお聞きしました。
一階の食堂の壁を破って
津波が近くの木材工場の丸太と共に流れ込み、
おかみさんを一気に地下室の中まで押し流したそうです。
流れに抵抗せず身を任せていたら
一階まで押し戻され浮き上がり、
駆けつけたご主人に助けら九死に一生を得たそうです。
しかし震災のどさくさで
お金やカード類を盗まれ途方に暮れていたところ、
たくさんの馴染みのお客さんに建物の応急処置や支援物資で助けられ、
本当に感謝していると話していました。
私たちも何か役に立てればと思い、
体の辛いところはないかと聞いたところ、
流されたときに左足底を骨折していることがわかりました。
病院では鎮痛剤と湿布薬を処方されただけで痛みが取れないとのことでした。
診察すると足が少し変形し浮腫みもでていました。
整体師のスタッフが施術をしたところ
浮腫みが取れて関節が柔らかくなり痛みがなくなりました。
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おかみさんの笑顔に見送られて、チーム響きの杜の医療支援がスタートしました。