津波の教訓

山田町の役場は、
小高い丘の上にあります。
民家のある道から、
20段ほどの階段を上ると
役場の駐車場です。
今回の震災の時に、
階段下にある民家のお年寄りが、
家をでて駐車場に避難しようとしたものの
階段を上りきれずに
津波にさらわれて亡くなられたという
気の毒な事件がありました。
自宅の2階に上がれば助かったのに、、。
役場のすぐ裏に神社があり、
その入り口に大きな石碑があります。
「津波記念」
一 大地震の後には津波が来る
一 地震があったら高いところへ集まれ
一 津波に追われたら何所で此所位高い所に登れ
一 遠くに逃げたら津波に追付かる近くの高いところを用意しろ
一 県指定の住宅適地より低いところに家を建てるな
昭和初期の大地震のあとに建てられた石碑です。
私たちは、大変な体験をすると二度と起こすまいと誓い、それを教訓として残します。
しかし、時間が経つとその教訓を忘れて、いつの間にかもとの生活に戻ってしまいます。
そして、忘れたころにまた、同じ体験をするのです。
いままで、幾度となく繰り返されるこの事実。
これは、人間の宿命でしょうか。
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