プラセンタ療法とは

プラセンタってなに?

プラセンタは胎盤のことで、ほ乳動物の妊娠時にお腹の中で赤ちゃんを育むために形成される器官です。子宮の中でお母さんから赤ちゃんに栄養を運ぶだけでなく、出産時に消耗した母親の体力を回復させてくれるという重要な働きを持っています。

プラセンタには、人間に必要とされるタンパク質・脂質・糖質・ビタミン・ミネラルの五大栄養素をはじめとするほとんどの栄養素が含まれており、実に幅広い薬理作用を持っています。

人を除くすべてのほ乳動物が出産時にプラセンタを食べることが知られています。

中国では人の胎盤は「紫河車」と呼ばれる漢方生薬で、古くは楊貴妃の時代から滋養強壮や若返りの妙薬として使われています。

プラセンタ療法について

「プラセンタ療法」とは、プラセンタエキス、ヒトの胎盤から抽出したエキスを治療などに使う療法のことです。

日本では主に「プラセンタ注射」のことを指し、プラセンタ注射剤を皮下や筋肉内に注射します。

その幅広い薬理作用から、更年期症状や慢性肝疾患をはじめとする様々な症状の治療として取り入れられています。また、美容成分としても注目されており、アンチエイジングを目的としたケアにも取り入れられています。

注射剤には、日本のプラセンタ医療用医薬品のメルスモン製薬の「胎盤製剤 メルスモン」、日本生物製剤の「ラエンネック」を使用します。

プラセンタの薬理作用

免疫賦活・調整作用

免疫力を強化するほか、その働きを正常に保ちます。

自律神経調整作用

自律神経のバランスを整えてくれます。

内分泌調整作用

ホルモンを調整します。

基礎代謝向上作用

基礎代謝を活発にし、細胞や臓器などの働きを高める。

抗酸化作用

活性酸素を除去して、酸化を防ぎます。

強肝・解毒作用

肝臓の働きを強化し、解毒作用などを高めます。

抗アレルギー作用

免疫システムを調整回復し、アレルギー反応を抑制します。

抗炎症作用

炎症を抑えます。

保湿

高い保湿力で、長時間しっとりとした肌を維持します。

美白作用

シミの元であるメラニン色素の生成を抑えるとともに、シミ・くすみを取ります。

以下のような疾患への効果が報告されています。

産婦人科疾患

更年期障害、乳汁分泌不全、生理痛など

肝臓疾患

肝炎、肝硬変など

アレルギー疾患

アトピー性皮膚炎、気管支喘息、花粉症など

自己免疫疾患

関節リウマチなど

精神神経疾患

うつ病、自律神経失調症、不眠症など

整形外科疾患

肩こり、腰痛、ひざ痛など

この治療に適している方

□ 更年期のお悩みをお持ちの方

□ 婦人科トラブルにお悩みの方

□自然治癒力・免疫力向上

□ 疲れやすい・疲労回復を促進したい

□ 気持ちが落ち込みがち

□ 美容・美白(アンチエイジング)をしたい

□肩こり・腰痛で悩んでいる

など

西谷院長のプラセンタ研究発表

西谷院長が理事を務める一般社団法人 日本胎盤臨床医学会で発表された、西谷院長のプラセンタの研究発表を見ることができます。

プラセンタは赤ちゃんからのプレゼント~プラセンタに対する誤解を解く~

保険診療

注射剤は、メルスモン製薬の「メルスモン」、日本生物製剤の「ラエンネック」を使用します。

更年期障害(45~60才)・乳汁分泌不全・肝機能障害は保険の適応となります。

保険診療 初診 1,067円/ 再診 550円  (注射1本を含む)
*保険診療でプラセンタ注射を受けるときは、毎回医師の診察が必要です。
*保険診療の場合は、1回の受診で注射1本までです。

※更年期障害では、週2回1本ずつをおすすめしていますが、効果を早く出したいときは、連日の注射も可能です。
※45才未満、61才以上の方は更年期様症状があっても、保険の適応にはなりませんのでご注意ください。
※価格は税込みです。

自費診療

自費診療 初診 4,620円(注射1本含む)/ 2回目以降 注射1本 1,320円×本数
*自費診療の場合は、1回の本数は6本位まで増やすことが可能です。
*医師の診察がある時は、再診料550円が別途かかります。また、薬の処方や検診などの保険診療は、同時にはできません。

※自費の時は週に1回2本の注射が目安ですが、効果を早く出したいときは、連日の注射も可能です。
※価格は税込みです。

プラセンタのツボ注射(自費診療)

通常のプラセンタ注射に加え鍼灸の置き鍼効果が期待できるので、プラセンタの効果を高めたいときに有効です。


初回
初診料 3,300円+手技料 1,100円+本数×1,320円

2回目以降
再診料 550円+手技料 1,100円+本数×1,320円

【注射本数の目安】
肩だけだと2~3本、肩と腰だと4~5本となりますが、症状により増減が可能です。
※価格は税込みです。

副作用について

約60年前から使われていますが、今まで重大な副作用の報告はありません。軽微な副作用として注射部位の疼痛、発赤等や、悪寒、発熱、発疹等が起こることがあります。

プラセンタ注射の安全性について

プラセンタ注射は、特定生物由来製品として分類されます。これは、「主に人の血液や組織に由来する原材料を用いた製品」のことで、感染症に対する安全対策が講じられてはいるものの、そのリスクを完全に排除することはできないものとされています。このため、使用に当たっては十分な説明を受けた上での同意が必要です。ただし、以下の理由からそのリスクは非常に低いものと推察されます。

ウイルスや細菌などに対する安全性

原料となる胎盤は、健康な日本の女性から同意の上、無償で提供を受けたものです。そして一つずつについて核酸増幅検査を実施し、B型肝炎、C型肝炎、エイズが陰性であることが確認された安全な胎盤のみを原料とし、さらに製造の最終段階に高圧蒸気滅菌を実施しています。これらのウイルス・細菌の感染防止対策により、これまで本剤によると思われるウイルスや細菌の感染の発生報告はありません。

変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)等に対する安全性

牛海綿状脳症(狂牛病:BSE)は、1986年にイギリスで発症した新しい病気で、異常プリオンタンパクが原因とされています。感染経路としてBSE牛の経口摂取や、潜伏期間にあるvCJD感染者の血液の輸血等が考えられていますが、世界各国で対策がなされた結果、現在ではほとんど発生していません。日本での感染者は2005年の1名(英国滞在歴あり)のみで、以後確認されていません。
vCJDの感染を防ぐため、BSEが流行した英仏などへの海外渡航歴のある方の献血は制限されています。プラセンタ注射液も同様な海外渡航歴のある胎盤は原料として使用しておりません。さらにプラセンタ注射液は製造工程において塩酸による高熱の加水分解を実施し、タンパク質はアミノ酸に分解されていますので、理論的にはタンパク質であるvCJDの感染は考えられません。

プラセンタ注射液に含まれる女性ホルモン量について

プラセンタ注射液には、女性ホルモン(エストロゲン)が多く含まれているのではという疑問についてお答えします。
通常、製造過程での高温の蒸気滅菌によりホルモンは分解されますので、メーカーによっては、「女性ホルモンは含まれておりません」と明記しています。

日本胎盤臨床医学会では、プラセンタ注射液(メルスモン16検体、ラエンネック7検体)の血中エストロゲン濃度を測定しました。
その結果、測定値は検査センターによりバラツキがありましたが、血中エストロゲン濃度が24~115pg/mlと、1アンプル(2ml)当たり48~230pgのエストロゲンが含まれていることがわかりました。

正常な女性のエストロゲン濃度は約50~500pg/mlですので、プラセンタ注射1アンプルには、血液1ml分のエストロゲンが含まれていることになります。

これを注射して全血液中に広がるとしても、標準的な血液量は4リットル程度ですので、1/4000に薄められることになり、臨床的には極微量と考えてよいでしょう。
従って結論として、女性ホルモンは極微量含まれているが、臨床的な影響はほとんどないと考えられます。
ただ、少しでも女性ホルモンが含まれていることが気になる方にはお勧めしないということになります。

サプリメント

響きの杜では、注射のできない日にも手軽に継続的にプラセンタの補給ができるようにプラセンタサプリメントをご用意しています。注射が苦手な方、遠方で中々来れない方、忙しい方などにもおすすめです。

ご希望の方は、クリニック2階のお店「ポポロ」で購入することができます。

※サプリメントはブタプラセンタを使用しています。

オリジナルプラセンタサプリメント「プラナチュラル」についてはこちら