プラセンタ療法とは

プラセンタとプラセンタ療法

【プラセンタとは】

プラセンタ「Placenta」は後産ともいわれ分娩時に排出される胎盤のことです。
原始哺乳類といわれるカンガルーなどの有袋類には胎盤がなく、胎児は数センチになると子宮から体外に出て、母体のお腹にある育児嚢に入り母体の乳首から栄養をもらいます。
しかし、これにはリスクがあるため、哺乳類の進化の過程で、胎児が体の一部を胎盤に変化させて、子宮内で母体から栄養を得られるようになりました。その結果、胎児は子宮内で安全に大きく成長することができ、これが現在の哺乳動物の繁栄につながりました。

胎盤には、母体から栄養を胎児に運ぶという働きのほかもう一つ大事な機能があります。
それは、出産時に母親のエネルギー源になるという機能です。妊娠中の母体は胎児に栄養を吸い取られ、胎内で大きくなっていくため、出産時に体力をかなり消耗します。もし母体が妊娠・出産で体力を使い果たして動けなかったら、母児ともに自然界では生き残ることはできないでしょう。そのため、胎盤には出産時に母親のエネルギーの補給源になるという重要な働きがあるのです。そのおかげで、母体は厳しい自然の中で、子育てをしながら生き残る力を獲得することができます。つまり、「胎盤」は大きく育てて生んでもらった赤ちゃんからのプレゼントでもあるのです。人を除くすべての哺乳類が出産時に胎盤を食べるのは、このような理由があるからです。
残念ながら人間はこのことを忘れてしまっていますが、中国では人の胎盤は「紫河車」と呼ばれる漢方生薬で、古くは楊貴妃の時代から滋養強壮や若返りの妙薬として使われています。

【プラセンタ治療について】

日本で開発されたプラセンタ注射液は、1956年に承認された医療用医薬品で、日本人の胎盤から抽出されています。
多種のアミノ酸、ビタミン、ミネラルを初め、様々な成分が含まれています。
プラセンタ注射液には、免疫賦活作用、抗アレルギー作用、抗炎症作用、抗酸化作用、血行促進作用、コラーゲン生成促進作用、細胞修復作用、保湿、美白作用などが確認されています。
プラセンタ注射によって、身体が全体が元気になり、疲れにくくなることが期待できます。

価格(税別)と注射本数の目安

更年期障害(45~60才)・乳汁分泌不全・肝機能障害に対しては保険の適応となりますが、それ以外は自費となります。

保険診療 初診 970円/ 再診 500円  (注射1本を含む)
*保険診療でプラセンタを注射を受けるときは、毎回医師の診察が必要です。
*保険診療の場合は、1回の受診で注射1本までです。

自費診療 初診 4,200円(注射1本含む)/ 2回目以降 注射1本 1,200円×本数
*自費診療の場合は、1回の本数は6本位まで増やすことが可能です。
*医師の診察がある時は、再診料500円が別途かかります。また、薬の処方や検診などの保険診療は、同時にはできません。

【注射本数の目安】
更年期障害では、週2回1本ずつ、自費の時は週に1回2本の注射が目安ですが、効果を早く出したいときは、連日の注射も可能です。

プラセンタのツボ注射について

ひどい肩こり、腰痛、膝痛などでは、何箇所かのツボに分けて注射する「ツボ注射」(自費診療)が可能です。
ツボ注射は、鍼灸で用いる経絡の経穴にプラセンタ注射液を0.3-0.5mlずつ注射していくものです。通常のプラセンタ注射に加え鍼灸の置き鍼効果が期待できるので、プラセンタの効果を高めたいときに有効です。

ツボ注射価格(税別)と注射本数の目安

初回
初診料 3,000円+手技料 1,000円+本数×1,200円

2回目以降
再診料 500円+手技料 1,000円+本数×1,200円

【注射本数の目安】
肩だけだと2~3本、肩と腰だと4~5本となりますが、症状により増減が可能です。

プラセンタ注射の安全性と副作用について

プラセンタ注射液は、特定生物由来製品として分類されます。これは、「主に人の血液や組織に由来する原材料を用いた製品」のことで、感染症に対する安全対策が講じられてはいるものの、そのリスクを完全に排除することはできないものとされています。このため、使用に当たっては十分な説明を受けた上での同意が必要です。

◎ ウイルスや細菌などに対する安全性

健康な日本の女性から無償で提供を受けた胎盤一つずつについて核酸増幅検査を実施し、B型肝炎、C型肝炎、エイズが陰性であることが確認された安全な胎盤を原料とし、さらに製造の最終段階に高圧蒸気滅菌を実施しています。これらのウイルス・細菌の感染防止対策により、これまで本剤によると思われるウイルス感染の発生報告はありません。

◎ 変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)等に対する安全性

牛海綿状脳症(狂牛病:BSE)は、1986年にイギリスで発症した新しい病気で、異常プリオンタンパクが原因とされています。感染経路としてBSE牛の経口摂取や、潜伏期間にあるvCJD感染者の血液の輸血等が考えられていますが、世界各国で対策がなされた結果、現在ではほとんど発生していません。

日本での感染者は2005年の1名(英国滞在歴あり)のみで、以後確認されていません。vCJDの感染を防ぐため、胎盤提供に関してBSEが流行した英仏などへの海外渡航歴のある方の胎盤は原料として使用しておりません。さらにプラセンタ注射液は製造工程において塩酸による高熱の加水分解を実施し、これによりタンパク質はアミノ酸に分解されていますので理論的にはvCJDの感染は考えられません。ただし、プラセンタ注射をしているときは当面、献血を控えることが必要です。

【プラセンタの副作用について】

約60年前から使われていますが、今まで重大な副作用の報告はありません。軽微な副作用として注射部位の疼痛、発赤等や、悪寒、発熱、発疹等が起こることがあります。